使役受身形のつくりかた

ジョンさんとキムさんは、日本語にほんごクラスのクラスメートです。今日きょう、キムさんはクラスのともだちといっしょにジョンさんの家いえへ行いって、ジョンさんの作つくった料理りょうりをごちそうになりました。

ジョンさんは子こどものとき、よく料理りょうりをてつだいましたし、そうじやせんたくもしました。でも、それはジョンさんが決きめたことではなくて、お母かあさんがジョンさんに「料理りょうりをてつだって」「そうじをして」「せんたくをして」と指示しじしたからでした。

ジョンさんは子こどものころ、それがいやでした。そして、そのことを「（わたしは）よく　母ははに　料理りょうりを　てつだわされた」「（わたしは　母ははに）そうじや　せんたくも　させられました」と使役しえき受身うけみの文型ぶんけいを使つかって言いいました。

「てつだわされた」は「てつだう」の使役しえき受身うけみ形けい「てつだわされる」のた形けい、「させられました」は「する」の使役しえき受身うけみ形けい「させられる」の「～ました」の形かたちです。指示しじをあたえた「母はは」には助詞じょしの「に」をつけます。

きょうは、「使役しえき受身うけみ形けい」の作つくりかたを 説明 せつめい します。

動詞 どうし は、 活用 かつよう のしかたによって3つのグループにわかれるので、グループごとに説明 せつめいします。

動詞 どうし のグループわけがよくわからない 人 ひと は、下したの記事きじを見 みてください。

Ⅰグループの 動詞 どうし

	ます形 けい	辞書形 じしょけい	使役しえき形けい	使役しえき受身うけみ形けい①	使役しえき受身うけみ形けい②	意味 いみ
Ⅰ	いいます	いう	いわせる	いわせられる	いわされる	say / tell
	かきます	かく	かかせる	かかせられる	かかされる	write
	はなします	はなす	はなさせる	はなさせられる	―――	speak
	まちます	まつ	またせる	またせられる	またされる	wait
	よみます	よむ	よませる	よませられる	よまされる	read
	つくります	つくる	つくらせる	つくらせられる	つくらされる	make

Ⅰグループの動詞 どうしの場合ばあい、使役しえき受身うけみ形けいは「いわせられる」のような長ながい形かたちと「いわされる」のような短みじかい形かたちがあります。

「いう」→「いわせられる / いわされる」、「かく」→「かかせられる / かかされる」のように、辞書形 じしょけいの五十音表ごじゅうおんひょうの「う列れつ」の音おとが、「使役しえき受身うけみ形けい」では「あ列れつの音おと ＋せられる / される」になります。

長ながい形かたち「いわせられる」「かかせられる」は、使役しえき形けいの「いわせる」「かかせる」を受身うけみにした形かたちです。

「いう」「てつだう」など辞書形 じしょけいが「-う」の動詞 どうしの使役しえき受身うけみ形けいは、「いわせられる / いわされる」「てつだわせられる / てつだわされる」のように「わ＋せられる / される」になるので、注意ちゅういしましょう。

Ⅱグループの 動詞 どうし

	ます形 けい	辞書形 じしょけい	使役しえき形けい	使役しえき受身うけみ形けい	意味 いみ
Ⅱ	みます	みる	みさせる	みさせられる	look
	たべます	たべる	たべさせる	たべさせられる	eat
	つけます	つける	つけさせる	つけさせられる	put on

辞書形 じしょけいの「る」が「使役しえき受身うけみ形けい」では「させられる」になります。使役しえき形けい「-させる」を受身うけみにした形かたちです。

Ⅲグループの 動詞 どうし

	ます形 けい	辞書形 じしょけい	使役しえき形けい	使役しえき受身うけみ形けい	意味 いみ
Ⅲ	します	する	させる	させられる	do
	きます	くる	こさせる	こさせられる	come

使役しえき形けいを受身うけみにした形かたちです。この2つはこのままおぼえてください。

では、れんしゅうをしましょう！

【れんしゅう1】 つぎの語ごの「使役しえき受身うけみ形けい」はどうなりますか。長ながい形かたちと短みじかい形かたちの2つの形かたちがあることもあります。

辞書形 じしょけい	使役しえき受身うけみ形けい①	使役しえき受身うけみ形けい②
a. たべる		―――――
b. とる
c. はなす		―――――
d. のむ
e. くる		―――――
f. みる		―――――
g. いう
h. おす		―――――
i. おぼえる		―――――
j. 発表はっぴょうする		―――――

【れんしゅう2】使役しえき受身うけみ形けいの文ぶんに変かえてください。

例れい：先生せんせいは学生がくせいに作文さくぶんを書かかせました。　→　学生がくせいは先生せんせいに作文さくぶんを書かかせられました / 書かかされました。

　　a. 課長かちょうはジェインさんに残業ざんぎょうをさせました。　→　ジェインさんは　　　　　　　　　　。

　　b. 先生せんせいは学生がくせいたちを朝あさ早はやく学校がっこうへこさせました。　→　学生がくせいたちは　　　　　　　　　　。

　　c. 母親ははおやは子こどもににんじんをたべさせました。　→　子こどもは　　　　　　　　　　。

　　d. 上司じょうしは部下ぶかに報告書ほうこくしょをださせました。→　部下ぶかは　　　　　　　　　　。

　　e. 先生せんせいは学生がくせいたちにかんじをおぼえさせました。→　学生がくせいたちは　　　　　　　　　　。

　　f. 母親ははおやは子こどもを買かいものに行いかせました。→　子こどもは　　　　　　　　　　。

かんがえてみましょう！

さあ、できましたか？こたえはこちらです。

【れんしゅう1】

辞書形 じしょけい	使役しえき受身うけみ形けい①	使役しえき受身うけみ形けい②
a. たべる	たべさせられる	―――――
b. とる	とらせられる	とらされる
c. はなす	はなさせられる	―――――
d. のむ	のませられる	のまされる
e. くる	こさせられる	―――――
f. みる	みさせられる	―――――
g. いう	いわせられる	いわされる
h. おす	おさせられる	―――――
i. おぼえる	おぼえさせられる	―――――
j. 発表はっぴょうする	発表はっぴょうさせられる	―――――

【れんしゅう2】

　　a. 課長かちょうはジェインさんに残業ざんぎょうをさせました。　→　ジェインさんは課長かちょうに残業ざんぎょうをさせられました。

　　b. 先生せんせいは学生がくせいたちを朝あさ早はやく学校がっこうへこさせました。　→　学生がくせいたちは先生せんせいに朝あさ早はやく学校がっこうへこさせられました。

　　c. 母親ははおやは子こどもににんじんをたべさせました。　→　子こどもは母親ははおやににんじんをたべさせられました。

　　d. 上司じょうしは部下ぶかに報告書ほうこくしょをださせました。→　部下ぶかは上司じょうしに報告書ほうこくしょをださせられました。

　　e. 先生せんせいは学生がくせいたちにかんじをおぼえさせました。→　学生がくせいたちは先生せんせいにかんじをおぼえさせられました。

　　f. 母親ははおやは子こどもを買かいものに行いかせました。→　子こどもは母親ははおやに買かいものに行いかせられました / 行いかされました。

全部 ぜんぶ 正 ただ しくできましたか？

日本語 にほんご の 動詞 どうし や形容詞けいようしには、ほかにもいろいろな 活用形 かつようけい があります。

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